弘道館:世界遺産に 近世教育史跡の県外3市と連携/茨城

 県外3カ所の近世教育史跡とともに水戸藩校「弘道館」の世界遺産登録を目指す水戸市が、史跡のある4市の市長や地元研究者らが一堂に会する初会合を水戸市で開こうと準備を進めている。他の3市との共同企画で、7月にも開催する見通し。まずは登録の足掛かりとなる文化庁の「国内候補暫定リスト」入りを目指し、4史跡の共通コンセプトを練る共同研究をスタートさせたいという。【梅山崇、山内真弓】

 弘道館以外の史跡は、江戸後期最大の私塾「咸宜園(かんぎえん)」(大分県日田市)▽近世の学問所の原型「足利学校」(栃木県足利市)▽日本最古の庶民教育が行われた「閑谷(しずたに)学校」(岡山県備前市)。水戸、足利、備前各市はそれぞれ単独でのリスト入りを目指したが、いずれも08年9月に選考に漏れ、咸宜園を加えた「近世の文化教育遺産群」として運動を進める方針に転換した。

 水戸市はもともと弘道館、偕楽園など市内4史跡の世界遺産登録を目指していたが、文化庁から「他県の教育資産も加え、再検討する必要がある」と助言され、4市連携に最も積極的に動いた。昨年11月には、加藤浩一市長が備前、日田両市を訪れ、「文化庁の評価が高まる」と説得。今月22日には水戸市担当者が大分県教委を訪ね、側面支援を依頼するという。

 地域的連続性のない産群が暫定リスト入りをすれば日本初。昨年度から水戸市教委に新設され、対策に取り組む世界遺産推進室は「四つの教育遺産の関連を調べ、どう物語性を持たせるかが研究課題。顔合わせが共同研究をスタートさせる契機となれば」と話し、4市長会合の定期化や協議会設置も視野に議論したいとしている。


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2010年05月04日 Posted byかるの at 09:16 │Comments(0)文化財保護

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