京都・高麗寺跡で講堂の基壇出土…「格高い」三重構造
京都府木津川市の 高麗 ( こま ) 寺跡で、講堂の基壇跡(7世紀後半)が見つかり、同市教委が3日、発表した。

基壇跡は、階段状の三重構造で、瓦などによって装飾されており、市教委は「異例の構造。 伽藍 ( がらん ) の中でも格の高い建物だった」とみている。
基壇は講堂北西部分で幅2メートルにわたって出土。1段目は直径約20センチの石が敷き詰められ、その15センチ高い位置に2段目の石列があった。さらに3段目には基壇を支える直径約50センチの「 地覆 ( じふく ) 石」が置かれ、その上に瓦が見つかった。基壇全体の高さは計75センチあったらしい。
また、南門の西側からは溝跡(幅約3メートル、深さ1・7メートル)が見つかった。
<高麗寺>講堂基壇の外装は三重構造 金堂並みの格式
三重構造になっていた講堂基壇の外装。写真奥から手前に向かって次第に低くなっている=京都府木津川市の高麗寺跡で2009年2月3日午後2時15分、西村剛撮影

飛鳥時代前半(7世紀初頭)に創建された国内最古級の寺院とされる京都府木津川市の高麗寺(こまでら)跡(国史跡)について、市教委は3日、伽藍(がらん)の回廊北側に位置する講堂の基壇の外装が三重構造だったと発表した。仏像を安置する金堂並みの高い格式があったとみられるという。講堂の基壇に入念な外装が施された例は極めて珍しく、市教委は「飛鳥時代の古代寺院の伽藍配置の変遷が分かる貴重な成果」としている。
高麗寺は、朝鮮半島から渡来した狛(こま)氏の氏寺。伽藍は7世紀中期に完成したとされ、西側の金堂と東側の塔を回廊で囲み、金堂の正面に中門や南門が並ぶ。講堂は東西約24メートル、南北約20メートルで、今回、北西側の基壇を調査した。高さ約60センチの瓦積み基壇の底部を確認し、その周囲で、外縁を石で囲った幅約75センチの土壇が巡っていたことが判明。さらにその外側も約15センチ低く石が敷かれた構造だった。
鈴木嘉吉・元奈良国立文化財研究所長(建築史)は
「講堂の基壇にしては立派だ。屋根の軒もかなり長かったと想像される。仏堂的なものだったのかもしれない」と話す。森郁夫・帝塚山大教授(歴史考古学)も
「木津川近くの交通の要所に建てられた寺だからこその格式の高さだ。朝廷などの援助もあったのだろう」
と話す。
古代寺院の伽藍配置には、金堂が二つある「川原寺(奈良県明日香村)式」や、金堂と塔を回廊で囲む「法起寺(同県斑鳩町)式」などがある。高麗寺では川原寺と同型の瓦を使っており、同市教委は「高麗寺の講堂は、川原寺式の中金堂から、法起寺式の講堂に変わったばかりのものと思われる」と分析している。
【三野雅弘】

基壇跡は、階段状の三重構造で、瓦などによって装飾されており、市教委は「異例の構造。 伽藍 ( がらん ) の中でも格の高い建物だった」とみている。
基壇は講堂北西部分で幅2メートルにわたって出土。1段目は直径約20センチの石が敷き詰められ、その15センチ高い位置に2段目の石列があった。さらに3段目には基壇を支える直径約50センチの「 地覆 ( じふく ) 石」が置かれ、その上に瓦が見つかった。基壇全体の高さは計75センチあったらしい。
また、南門の西側からは溝跡(幅約3メートル、深さ1・7メートル)が見つかった。
[ 2009年2月4日 (読売新聞)
<高麗寺>講堂基壇の外装は三重構造 金堂並みの格式
三重構造になっていた講堂基壇の外装。写真奥から手前に向かって次第に低くなっている=京都府木津川市の高麗寺跡で2009年2月3日午後2時15分、西村剛撮影

飛鳥時代前半(7世紀初頭)に創建された国内最古級の寺院とされる京都府木津川市の高麗寺(こまでら)跡(国史跡)について、市教委は3日、伽藍(がらん)の回廊北側に位置する講堂の基壇の外装が三重構造だったと発表した。仏像を安置する金堂並みの高い格式があったとみられるという。講堂の基壇に入念な外装が施された例は極めて珍しく、市教委は「飛鳥時代の古代寺院の伽藍配置の変遷が分かる貴重な成果」としている。
高麗寺は、朝鮮半島から渡来した狛(こま)氏の氏寺。伽藍は7世紀中期に完成したとされ、西側の金堂と東側の塔を回廊で囲み、金堂の正面に中門や南門が並ぶ。講堂は東西約24メートル、南北約20メートルで、今回、北西側の基壇を調査した。高さ約60センチの瓦積み基壇の底部を確認し、その周囲で、外縁を石で囲った幅約75センチの土壇が巡っていたことが判明。さらにその外側も約15センチ低く石が敷かれた構造だった。
鈴木嘉吉・元奈良国立文化財研究所長(建築史)は
「講堂の基壇にしては立派だ。屋根の軒もかなり長かったと想像される。仏堂的なものだったのかもしれない」と話す。森郁夫・帝塚山大教授(歴史考古学)も
「木津川近くの交通の要所に建てられた寺だからこその格式の高さだ。朝廷などの援助もあったのだろう」
と話す。
古代寺院の伽藍配置には、金堂が二つある「川原寺(奈良県明日香村)式」や、金堂と塔を回廊で囲む「法起寺(同県斑鳩町)式」などがある。高麗寺では川原寺と同型の瓦を使っており、同市教委は「高麗寺の講堂は、川原寺式の中金堂から、法起寺式の講堂に変わったばかりのものと思われる」と分析している。
【三野雅弘】
[ 2009年2月3日(毎日新聞)
2009年02月09日 Posted byかるの at 17:26 │Comments(0)│TrackBack(4) │考古学(埋蔵文化財)
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