有害な伝統食禁ずる宗教令=塩漬け魚で死者も-エジプト

かるの

2009年05月01日 09:18



 【カイロ21日時事】
 エジプトで20日迎えた伝統的な祝日「シャンム・ナシーム」(春風をかぐ祭り)を中心に食べられる塩漬けの魚フィシーフが有害だとして、イスラム教スンニ派最高権威機関アズハルは、食べてはならないとのファトワ(宗教令)を出した。

 21日付のエジプト紙などによると、アズハルの幹部は、「イスラム教徒は健康を危険にさらす『腐敗した食品』を食べることが禁じられている」と指摘。伝統を維持するために別の魚で代用すべきだと訴えた。

 フィシーフは、古代エジプト時代から保存食として利用され、子だくさんに恵まれると一部で信じられている。
 しかし、製造方法に問題がある場合が多く、腐敗したフィシーフを食べて死者も出ている。
 政府はこれまでにもフィシーフを食べないよう訴えるテレビ広告を打ったが、依然広く出回っている。 

[ 2009年4月21日[時事通信社]



関連記事