“250年前の山口”企画展「防長の絵図」始まる

かるの

2012年08月07日 14:16


萩往還の「行程記」などを紹介する県立美術館の企画展

山口市亀山町の県立美術館で、山口県などが8月末まで実施している観光交流キャンペーンに合わせた企画展「防長の絵図 美しき古地図の世界」が開かれている。8月26日まで。

山口県には周防、長門の両国をくまなく描写する大規模な国絵図や、歴史の道「萩往還」を細かく描写する行程記など全国でも高い評価を受ける絵図が多く残されている。

全国的にも貴重な絵図の中には、雪舟の流れを汲む雲谷派に学んだ人物による作例も含まれ、細やかな筆致と鮮やかな色彩からなる画面は当時の美麗な山口の姿を今に伝えている。

企画展では、江戸時代に描かれた古地図の中から、防長全域と萩往還を描いた絵図を中心に15点を展示。特に絵画的な美しさがあり、歴史の旅への興味をかき立てるような絵図を紹介している。

二井関成知事はオープニングセレモニーで、「繊細な筆遣いと鮮やかな色彩に包まれた古地図の世界に触れ、現在の街並みと比較をしながら250年前の山口への旅を堪能してほしい」と呼び掛けた。

関連イベントで、古地図を持ってまち歩きを楽しむ「ディスカバー!長州ウォーク」や、萩往還を語り部と歩くガイドウォークツアーなどがある。問い合わせは県観光振興課(TEL083・933・3170)へ。


(2012年7月28日(土)掲載)

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