白老元陣屋資料館で特別展開催―鉄道の歴史ひと目

かるの

2012年08月11日 14:04

 白老町の仙台藩白老元陣屋資料館の特別展「鉄道の起り、産業の興り」が、同資料館で開かれている。本道近代化にとって不可分だった鉄道の果たした役割を約80点の資料がひもといている。

 昭和61年に廃線になった胆振線にまつわる資料は、時刻表や運賃表、鉄道敷設に際しての測量図、最後の列車が先頭車両に付けた直径120センチのマーク「さよなら胆振線」、車掌の制服、「久保内―伊達紋別」などと記された金属製の車両プレート、レールなど。

 白老関係は最初に開業した白老駅、木炭を発送した社台駅、敷生鉱山の専用鉄道が飛生地区まで延びていた竹浦駅、大昭和製紙進出に伴い開業した北吉原駅、「がんがん部隊」と呼ばれた行商団が利用した虎杖浜駅など。

 幌内炭鉱から産出される石炭の運搬を目的にしていた幌内鉄道関係の資料も少なくない。機関車「弁慶号」や「義経号」、小樽港の写真、往時の街並みを表した図面などを展示している。

 会期初日の21日、京極町の生涯学習施設「湧学館」の新谷保人副館長が「文芸作品を走る胆振線」をテーマに講演した。8月12日まで開催。

(富士雄志)

【2012年7月24日 室蘭民報】

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