柳田国男推敲の跡も、直筆「遠野物語」地元の文化財に
岩手県遠野市文化財に指定された柳田国男直筆の「遠野物語」の原稿
民俗学者・柳田国男が執筆した「遠野物語」の直筆原稿が、岩手県遠野市の有形文化財に指定された。
柳田の弟子にあたる池上 隆祐 ( たかすけ ) が原稿を所有していたが、池上の死後、1991年に同市に寄贈された。何度も 推敲 ( すいこう ) を加えた跡や遠野郷の略図などもあり、物語の成立過程を知ることができる。
来年は発刊100年の節目。日本の民俗学史に残る名著だけに、市の担当者は「これからも市民の宝として大切にしていきたい」としている。
[ 2009年6月6日 (読売新聞)