バーミヤン石仏、復元見送り=「暴力の証拠」に保存―ユネスコ
【パリ時事】アフガニスタンのバーミヤン遺跡の保存策を話し合う国連教育科学文化機関(ユネスコ)の専門家会合がパリで今月開かれ、イスラム原理主義勢力タリバンが2001年に破壊した巨大石仏2体に関し、完全な復元を当面見送る方針を決めた。必要な科学的データが十分にそろっていないことや、費用面を考慮した。
アフガンの閣僚らを交えて開かれた会合は、2体のうち大きい石仏(高さ55メートル)について、崩落防止の措置を施した上で「暴力行為の証拠」として破壊されたまま残すことで合意。小さい石仏(同38メートル)は、破片を組み合わせて部分的に復元することが選択肢となり得るか、さらに検討するとした。
[ 2011年3月18日[時事通信社]