礼拝1日3千回、伝教大師お世話役に渡部師
天台宗の開祖・最澄(伝教大師)がまつられている比叡山(大津市)の浄土院に12年間こもり、大師の世話や掃除をする「 侍真 ( じしん ) 」に、延暦寺一山本行院住職の渡部光臣師(37)が就くことになり、11日、「十二年 籠山行 ( ろうざんぎょう ) 」に入った。
侍真は記録が残る1699年(元禄12年)以降、117人目。戦後では7人目となる。
侍真になるには、仏の姿が見えるまで一日3000回、額と手足を床につけながら礼拝を繰り返す「 好相 ( こうそう ) 行」の成就が必要とされる。
6月から好相行に入り、約2か月後に成し遂げた渡部師はこの日、半田孝淳・天台座主らとともに戒壇院に向かい、「自誓受戒」の儀式をし、釈迦如来らに、戒めを固く守り、大師に仕えることを誓った。
[ 2009年9月12日 (読売新聞)