夏の氷菓「チューペット」、34年の歴史に幕


 夏の氷菓として親しまれていたポリ容器入り清涼飲料水「チューペット」の生産、販売が8月までに終了した。

 冷蔵庫などで凍らせて食べるのが一般的で、最盛期には全国で年1億3000万本売れた。今年5月、生産元の食品メーカー「前田産業」(大阪市)の工場で製品からカビが見つかったため、生産中止して対応策を検討していたが、再開にはコストがかかりすぎるとして、34年の歴史に幕を下ろした。

 チューペットは1975年の発売以来、子どもを中心に人気が高まった。近年は少子化などの影響で減少傾向だったが、1袋(8~10本入り)200~400円前後の価格設定もあり、販売量は年6000万本前後と安定。様々なメーカーが同様のポリ容器入り清涼飲料水を製造している。

 同社によると、5月に製品検査した際、殺菌工程の機械の不具合などで毒性の弱いカビ2種類を発見。生産中止して出荷済み約200万袋を自主回収した。健康被害はなかった。生産ラインは発売以来、増築、改修を続けながら使っていた。

 同社の担当者は「生産中止以来、消費者や販売店、菓子問屋などから『めげずに頑張って』といった手紙や声が数多く寄せられた。手を尽くしたが、やむなく生産を断念した」と話した。


[ 2009年9月13日 (読売新聞)



同じカテゴリー(地方文化)の記事画像
<ビリケンさん>私が「初代」です…大阪の男性が写真所有
富山、チンドンコンクール開幕 自慢の口上で笑いと元気を
雷のような轟き、村をのみ込む波…220トンの“津波石”が語る
那智の滝、台風で流された大しめ縄新調
名物「テキにカツ」球児の宿・水明荘が廃業へ
かがり火の下、幻想の舞 奈良・興福寺「薪御能」
同じカテゴリー(地方文化)の記事
 豪移民資料、常設展示へ (2012-10-16 14:17)
 助け合う海女さんの流儀 伊勢発の地域誌50号 (2012-09-17 14:17)
 <ビリケンさん>私が「初代」です…大阪の男性が写真所有 (2012-06-27 14:17)
 佐賀市に「シシリアン王国」建国 市長が国王に (2012-06-02 14:17)
 「荒城の月」悲運の城主、空白の26年を解明 (2012-06-02 14:17)
 富山、チンドンコンクール開幕 自慢の口上で笑いと元気を (2012-04-17 14:17)

2009年09月22日 Posted byかるの at 09:17 │Comments(0)地方文化

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
夏の氷菓「チューペット」、34年の歴史に幕
    コメント(0)