信州おやき協議会を設立=長野県
長野県の郷土食であるおやきを全国に売り出そうと、長野市内で29日午後、信州おやき協議会が設立された。設立総会には長野市周辺の21軒のおやき店の代表らが参加し、会長には「ふきっ子のお八起」の店主小出陽子さん(50)が就いた。今後はPR活動や新作おやきの開発に取り組みながら、地域団体商標の登録を目指す。
もともとが家庭料理であることもあって、おやき店は家族経営的な店がほとんど。これまで各店が連携することはなかった。4年前に70歳を過ぎた母親が店を閉めると言い出したのをきっかけに、東京での仕事を辞めて後を継いだ小出さん自身もまず驚いたことは
「母親が孤立無援で働いていたこと」
だったという。
そんなおやき屋同士が顔を合わせるきっかけになったのが、昨年、おやきのブランド化に取り組む地元商工会が開いたおやき事業者向けのセミナー。以来、各店で連携しておやきを地域ブランドとして確立しようという機運が徐々に盛り上がり、きょうの協議会設立にたどり着いた。
地域や家庭によって見た目や作り方、中の具もさまざまなおやき。協議会は画一的なイメージでなく、おやきの多様性をそのまま全国に発信していきたいとしている。
[ 2009年10月29日[時事通信社]