堺のこいのぼり手描き、戦後初の女性職人誕生
父親の武史さん(左)に見守られながら、こいのぼりを描く高田恵さん=永尾泰史撮影

伝統的な手描き技法で「堺五月鯉 幟 ( のぼり ) 」を製作、明治初期から続く大阪府堺市西区の工房「 高儀 ( たかぎ ) 」で、戦後初めての女性職人が誕生した。
6代目・高田武史さん(55)の次女、恵さん(25)。約5年前から工房で、生地を裁断したり、着色しやすいように整えたりする技術や、はけの使い方などを学んできた。
下積みを続ける中で、こいのぼり製作の奥深さを知り、高儀を継ぐと決心。武史さんから「やってみろ」と言われ、2月に職人としてデビューした。
「ヒレ描き」と呼ばれる色づけ作業に取り組んでいる。恵さんは
「代々受け継がれてきた技術をしっかり身につけて次世代に伝えたい」
と話している。
[ 2010年3月7日 (読売新聞)