八ッ場ダム水没予定地、豪快に「湯かけ祭り」
鶏が入ったくす玉に湯をかける人たち(20日、群馬県長野原町で)=小林武仁撮影

大寒の20日早朝、 八ッ場 ( やんば ) ダム水没予定地にある群馬県長野原町の川原湯温泉で、恒例の奇祭「湯かけ祭り」が行われた。
約400年前、温泉が突然出なくなり、困り果てた住民が祈願したところ、再び湧き出したことが始まりとされる。
夜明け前、紅白に分かれたふんどし姿の若衆たち約60人が同温泉中心部の共同浴場前に集合。氷点下6度の厳寒の中、おけにくんだ湯を約40分間、豪快にかけ合った。
ダム建設の足踏みで、温泉地の旅館はこの1年で2軒休業し、残り5軒に。見物客は昨年の半分程度の約150人だった。
[ 2011年1月20日 (読売新聞)