復興願い祭りばやし=津波で傷だらけの太鼓で―岩手
震災で大きな被害を受けた岩手県陸前高田市に29日、市内や県外の太鼓のグループが集まり、復興を願って演奏をした。同市気仙町の「けんか七夕太鼓保存会」も参加し、津波で流されがれきの中から見つかった太鼓が打ち鳴らされた。
「けんか七夕太鼓」は、同町伝統の夏祭り「けんか七夕」などで使われる。
保存会副会長の菅野剛さん(61)の自宅倉庫に保存していた太鼓8台が津波にさらわれ、保存会のメンバーやOB計6人も震災で亡くなった。この日はメンバー9人が、見つかった太鼓5台のうち4台で祭りばやしを演奏。太鼓の胴には傷が刻まれ、革には穴が開いたままだ。
[ 2011年5月29日[時事通信社]