京都・堀川に半世紀ぶり清流…「鴨川と並ぶ古都の名所に」
堀川に戻った水の流れを眺める門川市長(右から3人目)ら(京都市中京区で)

京都市内を流れる堀川(北区~中京区、4・4キロ)の水流を復活させる工事が29日、完成し、同市中京区の二条橋付近で通水式が行われた。
約50年前の治水工事で流れが止まり、コンクリートで固められた水路になっていたが、琵琶湖疏水(左京区)から水をポンプでくみ上げ、清流がよみがえった。市は
「鴨川と並ぶ古都の名所に」
と期待する。
堀川は約1200年前に平安京造営の材木を運ぶための運河として整備され、農業用水や友禅流しにも利用された。しかし、洪水に度々見舞われ、1960年頃に治水工事が行われ、幅約30センチの水路に雨水がたまるだけになっていた。
市は2004年から約18億円をかけ、川床に幅1~2メートル、水深約15センチの水路を設け、周辺に滝や橋、広場の整備を進めてきた。
式には、門川大作市長や地元商店主らでつくる「堀川と堀川通りを美しくする会」のメンバーらが出席。同会の宮崎健次実行委員長(75)は
「子どもの頃から親しんだ堀川に流れが戻り、うれしい。多くの市民が集う憩いの場にしていきたい」
と話していた。
[ 2009年3月31日 (読売新聞)