ピラミッドさながら、行基建立の「土塔」復元…堺


 復元された十三重の「土塔」(奥)。手前が模型のモニュメント(27日午前、堺市中区の土塔町公園で)=大西健次撮影
ピラミッドさながら、行基建立の「土塔」復元…堺
 奈良時代の高僧、行基(668~749)が築いたとされる大野寺の跡地(堺市中区土塔町)から出土した「土塔」の復元工事が終わり、堺市は27日、完成記念式典を開いた。

 国内で他に類例がない土を盛った十三重の仏塔で、4月1日から一般公開される。

 土塔は約53メートル四方、高さ約9メートル。構造が判明している12段分を復元し、南側と西側の面には灰色や茶色の瓦約5万枚をふいており、ピラミッドさながらの威容を見せている。近くには模型のモニュメントも作られた。

 市は、表面が崩れて丘陵のようになっていた土塔の発掘調査を1998~2003年度に実施。幅3~1メートルの階段が12層に連なっていたことがわかり、2004年度から、復元工事を進めていた。

[ 2009年3月27日 (読売新聞)


史跡土塔の整備が完成 ~創建当時の姿を再現~

 堺市では、史跡土塔(堺市中区土塔町)を創建当時に姿に復元し、歴史を身近に学べる憩いの場として整備を進めておりましたが、このたび、整備が完了しましたので4月1日から一般公開いたします。

 土塔は、堺出身の奈良時代の僧・行基が建立した国内に例のない土を盛り上げた十三重の塔であり、復元・整備では、瓦で覆われた当時の姿を再現しました。また、土塔への理解を深めていただくため、立体模型や土層の断面展示、発掘調査の状況を再現したコーナーも設けております。

◆土塔の公開

○日  時  平成21年4月1日(水)から
○場  所  堺市中区土塔町2143-1
○整備内容

【土 塔】整備面積 約4,500平方m、一辺53.1m、高さ8.6m以上

     復元に使用した瓦 約51,000枚

【立体模型】縮尺1/20、土塔についての説明板あり
【土層の断面展示】奈良時代の土塔創建の際に土を積んだ状況(土層断面)を、転写したものを展示
【発掘調査の状況を再現したコーナー】土塔南東隅の調査区の発掘調査で出土した瓦積基壇の様子などを復元し展示
【入 場】無料

◆史跡土塔について

 土塔は堺出身の奈良時代の僧、行基が建立したとされる四十九院のひとつ、大野寺の仏塔です。平安時代に書かれた『行基年譜』には神亀4年(727年)の起工とあり、鎌倉時代の『行基菩薩行状絵伝』(重要文化財)にも、本堂・門とともに「十三重土塔」と記された塔が描かれています。

 これまでの発掘調査によって、土を盛り上げた一辺53.1m、高さ8.6m以上の十三重の塔で、各層に瓦が葺かれていたことが判明しました。また、「神亀四年」と記された軒丸瓦も出土し、『行基年譜』の記述を裏付けることができました。

 ※土塔は昭和28年(1953年)国の史跡に指定されています。

[ 2009年3月31日(共同通信PRワイヤー)



同じカテゴリー(文化財保護)の記事画像
さよなら円形校舎 習志野
国登録文化財取り壊しへ…東京・立川
最後の同潤会アパート「上野下」建て替えへ、組合認可
掛川市「山崎家」購入へ 郷土の文化財保全
名護市文化財に指定 川上の蔡温松、古我知焼水盤
文化財盗難 島民落胆「まさか」 教育長「防犯体制を強化」
同じカテゴリー(文化財保護)の記事
 さよなら円形校舎 習志野 (2012-11-06 14:16)
 国登録文化財取り壊しへ…東京・立川 (2012-11-04 14:14)
 最後の同潤会アパート「上野下」建て替えへ、組合認可 (2012-11-02 14:15)
 掛川市「山崎家」購入へ 郷土の文化財保全 (2012-10-30 14:15)
 名護市文化財に指定 川上の蔡温松、古我知焼水盤 (2012-10-28 14:17)
 土砂から奇跡の発見の秘仏 岩手県有形文化財に (2012-10-25 14:15)

2009年04月09日 Posted byかるの at 21:18 │Comments(0)文化財保護

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
ピラミッドさながら、行基建立の「土塔」復元…堺
    コメント(0)