ドイツ歴史博物館の展示、ヒトラーを生んだ社会に焦点
10月13日、ベルリンのドイツ歴史博物館が、「ヒトラーとドイツ人」をテーマにした展示を報道陣に公開(2010年 ロイター/Fabrizio Bensch)

[ベルリン 13日 ロイター] ベルリンのドイツ歴史博物館は、「ヒトラーとドイツ人」をテーマにした展示を15日から開始。ドイツ社会がナチス政権やその残虐行為をどのように支持していったのかに焦点を当てる。
同展示では、ナチスの親衛隊や秘密警察の制服などが展示されるほか、メディアや教会、学校などが1930年代にいかにしてヒトラー崇拝を喚起し、第2次世界大戦までつながったかなどを伝えるという。
13日の報道陣への公開で、学芸員のハンス・ウルリヒ・ターマー氏は
「ヒトラー個人を扱う展示ではない」
と説明。
「ナチスが権力を掌握し衰退した過程と、国家社会主義の破壊力の大きさを取り上げる」
と話した。
会場ではかぎ十字の付いた品などが展示されるが、ナチスのシンボルを公に使用することがドイツの法律で禁止されていることを考慮し、展示の宣伝はしていないという。
[ 2010年10月14日 (ロイター)