伊能忠敬糸島測量から200年 足跡たどる歴史講座とバスツアー
日本地図を作った伊能忠敬が糸島半島を測量して200年になるのを機に、糸島市の郷土史家、有田和樹さん(31)が「地元の人たちに伊能忠敬の足跡を知ってもらえれば」と9月に歴史講座とバスツアーを実施する。
【竹田定倫】
伊能忠敬は寛政12(1800)~文化13(1816)年、全国を測量し、現在の西区今宿入りしたのが旧暦の文化9(1812)年8月10日。67歳だった。伊能隊と坂部貞兵衛隊の2班に分かれ、14日まで半島を測量した。
有田さんは伊能忠敬が残した「測量日記」に忠実に測量地点を確認して回った。伊能隊は現在の同市前原中央3の旧唐津街道の町茶屋などに宿泊し、雷山川河口、同市志摩御床、姫島、芥屋などを測量。坂部隊は西区今津などに宿泊し、宮浦、西浦、玄界島などを回り、14日に芥屋の黒磯海岸で合流した。
有田さんによると、伊能忠敬は岩や石が連なる芥屋の磯をすべて歩き、有田さんは「波が高い難所だったと記しており、危険な場所であることは現在も変わりません」と話す。
有田さんによると、測量隊は12~14人編成、測量では地域の庄屋クラスが案内したという。半島測量を終えた一行は、現在の同市二丈鹿家の佐賀県境の海岸にある奇岩「包石(つつみいし)」を通ったという。
歴史講座は9月8日午後6時、旧唐津街道沿いの「古材の森前原店」。参加費1000円(糸島在住者500円)。定員40人。バスツアーは9月23日午前10時、JR筑前前原駅北口集合、料金5500円。定員26人。問い合わせは古材の森092・321・4717。
〔福岡都市圏版〕
(8月20日毎日新聞)