鑑真持ってきた菓子も…奈良時代の精進料理再現
奈良パークホテルで再現された奈良時代の精進料理

奈良市宝来の奈良パークホテル(箸尾 享嗣 ( たかつぐ ) 社長)は9日、奈良時代の精進料理を再現した新メニューの試食会を開いた。
東大寺 修二会 ( しゅにえ ) (お水取り)や平城遷都1300年祭で訪れる観光客に喜んでもらおうと、春から一般向けに提供予定で、法華寺の 久我 ( こが ) 高照 ( こうしょう ) 門跡(88)や樋口 教香 ( きょうこう ) 副住職(57)ら約10人が参加した。
ゴギョウやハコベラなどが入った、 醤油 ( しょうゆ ) やみその原型とされる調味料・ 醤 ( ひしお ) を使った汁、赤米やアワのおかゆなど17品。久我門跡は、唐僧・鑑真が来日時に持ち込んだ 唐 ( から ) 菓子の蒸しまんじゅうを食べて
「仏様にお供えしたいぐらいのおいしさですね」
と喜んでいた。
同ホテルは20年以上前から、長屋王邸跡で出土した木簡などをもとに再現した特別メニュー「天平の 宴 ( うたげ ) 」を提供しているが、料理部長の尾道龍男さん(62)が正倉院文書や万葉集などを参考に新メニューを考案した。
[ 2010年2月10日 (読売新聞)