「桜田門外ノ変」セットが人気、結婚式も…水戸
水戸市の千波湖畔で一般公開されている、映画「桜田門外ノ変」のオープンセットの入場者が27日、5万人を突破した。
先月20日の公開から約1か月。県外からの見学者も多く、映画の全国公開を10月に控え、水戸市の市民有志らでつくる「『桜田門外ノ変』映画化支援の会」は「10倍の50万人の来場を目指したい」と話している。
今年1月に完成したオープンセットは、江戸城の桜田門やお堀など、150年前の街並みが忠実に再現されている。セットでの撮影終了後に一般公開が始まり、同支援の会のスタッフらが入場者の誘導や維持、管理などにあたっている。
5万人目の来場者は、青森県 階上 ( はしかみ ) 町の十文字正則さん(50)の一家4人。昨晩地元を出発して乗用車で水戸へ来たといい、十文字さんは
「セットの入り口で呼び止められた時はびっくりしました」。
来月、茨城大に入学する娘の琴美さん(18)は
「試験で水戸に来た時から見に来たいと思っていたのでうれしい。茨城大生として良いスタートが切れそう」
と喜んでいた。
好天に恵まれた27日は、ロケセットを使った結婚式やコスプレ(仮装)イベントも初めて開かれた。
結婚式は結婚式プロデュース業の「ピーハピィ・エンタープライズ」(水戸市)が企画した。セットでの結婚式第1号は、水戸市元石川町の会社員檜山翔大さん(27)、瑞穂さん(28)夫妻。和装に身を包んだ2人は桜田門のセットを背に、親族や知人など40人に誓いの言葉を述べたり、指輪を交換したりした。翔大さんは
「独特の雰囲気があり良かった。思い出に残る」
とうれしそうに話していた。
思い思いの仮装を楽しむコスプレイベント「幕末ロケセット コスプレフェスティバル」は、新撰組など歴史上の人物になりきった和服姿の参加者たちでにぎわいを見せた。
オープンセットは来年3月まで一般公開される予定。同支援の会の三上靖彦事務局長は
「セットで撮影の余韻を味わい、10月には映画館に足を運んで欲しい」
と話している。
[ 2010年3月28日 (読売新聞)