鎌倉時代の落書き?浄瑠璃寺三重塔の天井裏
浄瑠璃寺三重塔の天井裏に描かれた落書き

京都府木津川市加茂町の国宝・浄瑠璃寺三重塔で、第1層の天井の板1枚の裏側に、棒のような物を持った烏帽子姿の人物が落書きされているのを、府教委が確認した。
塔は平安時代に京都から移築され、天井には鎌倉時代に描かれた極彩色の絵が残っており、落書きは天井画が描かれた当初か、その後の修理の際に描かれたとみられる。
昨年11月、塔の檜皮葺きのふき替え工事で、天井画を保護するため天井板40枚を外したところ、ほこりの下から落書きが見つかった。絵は縦15センチ、横10センチほどで、手に棒のようなものを持っている人物が軽いタッチで描かれている。
府教委は、天井裏にはふだんは立ち入ることはできないことや絵柄から、江戸時代から鎌倉時代の間に描かれたとみている。
[ 2010年8月22日 (読売新聞)