島尾敏雄旧宅を資料館に改修 20日から一般公開 奄美市
再現された書斎で父の思い出を語る島尾伸三さん=19日午後5時半すぎ、奄美市名瀬小俣町
作家の島尾敏雄氏(1917~86年)が暮らした奄美市の旧鹿児島県立図書館奄美分館長住宅が資料館として20日から一般公開される。19日夕、記念式典があり、管理運営を担うNPO法人島尾敏雄顕彰会(和秀雄理事長)の会員ら40人が、島尾文学の新たな拠点のオープンを祝った。
島尾氏は同分館(2008年閉館)の初代館長。住宅が建てられた1965年から10年間、家族と生活した。建物は平屋で約60平方メートル。いったん取り壊しが決まったが、保存運動を受けて市が方針転換。2010年から同顕彰会に管理を委託、補修を進めてきた。
内装や展示は、島尾氏の長男で写真家の島尾伸三さん(64)=東京都=らの協力を得て、リンゴ箱を代用した本棚など、当時の姿を可能な限り再現。書籍のほか家族の衣類や文具などもそろえた。
開館は午前9時~午後4時半。月・火曜休館。高校生以上200円、小中学生100円。
(2012 07/20 南日本新聞)