昭和初期の遺構…鉄筋コンクリートのラジオ塔


 広場に忠実に復元されたラジオ塔(堺市の大浜公園で)
昭和初期の遺構…鉄筋コンクリートのラジオ塔
 堺市堺区大浜北町の大浜公園に、戦前にラジオ放送普及のために全国の公園や広場などに設置されていたラジオ塔が復元された。

 公園内で遺構が見つかったのをきっかけに、市が公園中心地の広場に当時の形で作り直し、朝昼夕とラジオ体操曲や童謡のメロディーを流して当時の面影を伝える。市の担当者は「健康ブームにあやかり、ラジオ体操の拠点になってほしい」と期待を寄せている。

 市によると、ラジオ塔は戦前、ラジオが高級品で家庭に広がらなかったため、大阪中央放送局(現NHK大阪放送局)が1930年に大阪市の天王寺公園に設置したのを始めに、全国各地に約460基が作られた。

 大浜公園には33年に 蘇鉄 ( そてつ ) 山(約7メートル)のふもとに鉄筋コンクリート造りの塔(高さ3・3メートル、幅2・5メートル、奥行き1・7メートル)が設置。現在は空洞になっている塔の内部に受信機があり、塔頂に四方を向いたスピーカーがあったという。いつまで使われていたのかわかっていないが、戦後しばらくは庶民を楽しませていたらしい。


[ 2011年7月6日 (読売新聞)



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2011年07月23日 Posted byかるの at 14:17 │Comments(0)産業史

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