白老元陣屋資料館で特別展開催―鉄道の歴史ひと目

 白老町の仙台藩白老元陣屋資料館の特別展「鉄道の起り、産業の興り」が、同資料館で開かれている。本道近代化にとって不可分だった鉄道の果たした役割を約80点の資料がひもといている。

 昭和61年に廃線になった胆振線にまつわる資料は、時刻表や運賃表、鉄道敷設に際しての測量図、最後の列車が先頭車両に付けた直径120センチのマーク「さよなら胆振線」、車掌の制服、「久保内―伊達紋別」などと記された金属製の車両プレート、レールなど。

 白老関係は最初に開業した白老駅、木炭を発送した社台駅、敷生鉱山の専用鉄道が飛生地区まで延びていた竹浦駅、大昭和製紙進出に伴い開業した北吉原駅、「がんがん部隊」と呼ばれた行商団が利用した虎杖浜駅など。

 幌内炭鉱から産出される石炭の運搬を目的にしていた幌内鉄道関係の資料も少なくない。機関車「弁慶号」や「義経号」、小樽港の写真、往時の街並みを表した図面などを展示している。

 会期初日の21日、京極町の生涯学習施設「湧学館」の新谷保人副館長が「文芸作品を走る胆振線」をテーマに講演した。8月12日まで開催。

(富士雄志)

【2012年7月24日 室蘭民報】



同じカテゴリー(産業史)の記事画像
小倉「旧小倉鉄道」線路跡見つかる-建設現場で橋台部分
明治の奇術写真発見 日本最古か、福井
「パイプハウス」「ミゼットハウス」が重要科学技術史資料に登録
昭和初期の遺構…鉄筋コンクリートのラジオ塔
国内最古の体育館を再現 北大教授、模型で
8年だけ走った幻のモノレール、29日から公開
同じカテゴリー(産業史)の記事
 幌内鉄道 全線開通130周年 ゆかりの地で記念イベント (2012-09-25 14:05)
 小倉「旧小倉鉄道」線路跡見つかる-建設現場で橋台部分 (2012-08-19 14:16)
 江戸の大工の心意気 細部こだわり 春日大社造替に使用? 奈良 (2012-07-13 14:16)
 「レモンの石碑」が完成 国産発祥の地、広島・尾道に (2012-06-10 14:15)
 電子レンジは、人類が火の発見をして以来の新しい調理法だった (2012-06-03 14:16)
 あらゆる道を網羅しているアスファルト舗装、その歴史は? (2012-05-30 14:16)

2012年08月11日 Posted byかるの at 14:04 │Comments(0)産業史

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
白老元陣屋資料館で特別展開催―鉄道の歴史ひと目
    コメント(0)