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奈良・薬師寺:東塔の約110年ぶり解体修理で着工法要
国宝東塔大修理着工法要で奉納の舞を踊る市川団十郎さん(奥が東塔)=奈良市の薬師寺で2011年6月25日、小関勉撮影

約110年ぶりに解体修理される奈良市の薬師寺・東塔(国宝)の着工法要が25日、境内で営まれた。作業は7月からの予定で、来年3月までに素屋根で覆われる。東洋美術史家のフェノロサが「凍れる音楽」と評した美観は18年末の完工までお預けとなる。
東塔、西塔間に舞台が設けられ、約4000人が見守る中で法要が営まれた。歌舞伎俳優の市川団十郎さんが、祝いの場で上演される舞「三番叟(さんばそう)」を奉納。山田法胤(ほういん)管主が、
「釈迦の生き様を教示する」
塔の復興で、仏法興隆を願うとする表白(ひょうびゃく)を読み上げ、東日本大震災の被災地復興も祈願した。
東塔は高さ約34メートルの三重塔で、730(天平2)年に現在の場所に建てられた。腐食やシロアリ被害が広がり、柱には亀裂が入っていた。法要は26日も行われる。【山田宏太郎】
[ 2011年6月25日 (毎日新聞)