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黒石川窯跡、文化財に 石垣市教委 初の窯跡指定
【石垣】石垣市教育委員会は13日、石垣市大川の黒石川(フーシナー)窯跡を市の文化財に指定し、所有者の宮良善久さん(52)に指定書を交付した。黒石川窯は1730年に造られ、昭和初期まで使われていた単室登り窯で、近世八重山の焼き物生産を担った窯跡の一つ。八重山、県全体の窯業の様子や変遷を知る上で重要な史跡だ。市教委が窯跡を文化財に指定するのは初めて。
18世紀に活躍した琉球の陶工・仲村渠致元が八重山に来島し、山田平等(サンダビラ)窯で陶器の生産を始めたのが1724年。その後、水やまきの利便性を考えて移転したとされるのが黒石川窯。
仲村渠の来島以前、八重山では黒い瓦しか生産していなかったが、黒石川窯からは登り窯で作った赤い瓦のほか、荒焼のつぼやかめ、上薬を使用した上焼も出土し、八重山の焼き物の変遷がうかがえる。
窯は改築が繰り返され、6基の窯跡が重なるように検出された。長さは5・5メートル、最大幅は2・6メートル。史跡の面積は5875平方メートル。現在は保存のため土で覆われ原野となっており、窯跡を見ることはできない。
市教委は1988~91年まで3次にわたる発掘調査を実施。昨年11月に文化財審議会に諮問、今年7月27日の教育委員会で文化財指定を承認した。玉津博克教育長は「黒石川窯跡の出土品は高く評価されている。石垣では焼き物が盛んになっているので、史跡と焼き物の浸透を絡めて有効活用したい」と話した。
2012年8月18日 琉球新報